マラセチア性皮膚炎

症例の概要

シーズー 去勢雄 6歳10ヶ月
全身の皮膚が赤く痒がっているとのことで来院。皮膚スタンプ検査を行うと、マラセチアが大量に検出されました。

マラセチア性皮膚炎について

犬の皮膚病の中でも比較的発生の多い疾患です。マラセチアは酵母様の真菌ですが、常在菌(健康な犬でも少量は存在する菌)です。何かのきっかけで増えすぎてしまうと皮膚の痒みや赤みの原因となってしまいます。脇の下、股、指間、爪床などに発症しやすく、アトピーや脂漏などの体質がある子はより発症しやすくなります。

治療内容

抗真菌薬や消炎量でのステロイド投与、外用薬、シャンプー療法、基礎疾患がある場合はその治療など、症例によって様々です。この子はシーズーなので、元々の脂漏体質は関連しうると思われます。抗真菌薬による投薬を開始しました。当初よりあった発赤や痒みが減少し、許容できる範囲に落ち着きました。以後、週1回程度、定期的に専用のシャンプーで洗浄し、再発防止に努めています。